2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

マーティン・コーエン『倫理問題101問』

倫理問題101問 (ちくま学芸文庫)作者: マーティンコーエン,Martin Cohen,榑沼範久出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/05/01メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 68回この商品を含むブログ (19件) を見る中絶や暴力の問題など、現代社会について倫理学には…

パフスクールがオープン

LPCのDMで知ったのだけれど、イトー・ターリさんが代表を務めるパフスクールが、第一期講座受講の申し込みを始めたようだ。 もっと知りたい、考えたい、話したい と思ったときに理論と実践の講座が身近かにあったらいいのにと思ったことはありませんか。 パ…

クジラ肉は余っています

星川淳さんの新刊、『日本はなぜ世界で一番クジラを殺すのか』を読んだ。日本はなぜ世界で一番クジラを殺すのか (幻冬舎新書)作者: 星川淳出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2007/03メディア: 新書購入: 3人 クリック: 74回この商品を含むブログ (23件) を見る…

ワーキングプア・アメリカからの警告

明日・木曜日のNHKクローズアップ現代は、アメリカの格差社会・労働問題についてです。この問題に詳しいデイヴィッド・シプラーさんがゲストです。http://www.nhk.or.jp/gendai/ 参考ワーキング・プア―アメリカの下層社会作者: David K. Shipler,デイヴィ…

バイラルマーケッティングの功罪

バイラルマーケッティングがブログで流行しているらしい。人気ブロガーなどにお金を渡したり、ただで製品をあげたりして、ブログで紹介してもらうことを期待し、そこから広がる口コミを利用して宣伝しようという企業側の作戦のことだ。バイラルがばれたブロ…

月刊オルタ・2007年5月号

「オルタ」は NPO法人・PARC が刊行する雑誌ですが、最新号は貧困の特集です。赤木智弘さんと雨宮処凛さんの対談も掲載されるそうです。 <特集>世界の貧困―日本の貧困日本社会でも「格差」や「貧困」がアジェンダ(検討課題)として確立され、百家争鳴状態…

女性が哲学に惹かれない(らしい)のはなぜ?

これは古典的な問いである。大学進学率が男女半々くらいになってきて、文系諸学科では女性の比率がむしろ高くなってきているが、心理学、社会福祉学、言語学などに比べて、哲学は女性から人気がない。その理由としては、以下が考えられる。(1)概して女性…

岩田正美『現代の貧困――ワーキングプア/ホームレス/生活保護』

現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護 (ちくま新書)作者: 岩田正美出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/05/01メディア: 新書購入: 13人 クリック: 158回この商品を含むブログ (122件) を見る岩田さんは著名な社会政策研究者である。本書が論ず…

ゲルド・フェルディナンド・キルヒホッフ『被害者学とは何か』

被害者学とは何か (講演会論文シリーズ (1))作者: ゲルド・フェルディナンド・キルヒホッフ出版社/メーカー: 〔成文堂〕発売日: 2005/05メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る 常盤大学には国際被害者学研究所が設立さ…

ウェブへの恋愛か性愛か:梅田望夫他『フューチャリスト宣言』を読む

『フューチャリスト宣言』を筑摩書房の方からいただいたので、帰りに読んだ。ウェブの今を感じるための好著だ。とくに梅田さんの発言がおもしろい。フューチャリスト宣言 (ちくま新書)作者: 梅田望夫,茂木健一郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/05/08…

少女漫画と男性漫画の目の大きさ

モテだの、媚びだの、ファッションだの関連話で、こちらの記事を読んだ。 で、なんですけどね。男性向け漫画の女性と女性向け漫画の女性ってのも顔が違うんです。少女漫画と少年漫画って、絵柄が違うでしょ?特に女性の描き方とか。特に何が違うかっていいま…

ドゥルーズ『記号と事件』――マイノリティについて

記号と事件―1972‐1990年の対話 (河出文庫)作者: ジルドゥルーズ,Gilles Deleuze,宮林寛出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2007/05/01メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 92回この商品を含むブログ (78件) を見るアントニオ・ネグリの「どうすればマイノ…

メキシコシティーの中絶合法化

メキシコの首都メキシコシティーで、中絶合法化の法案が可決される見通しということです。下記リンク先の記事に「ラテンアメリカでは、中絶が認められているのはキューバとガイアナのみ」とあるように、中南米は、中絶に否定的なキリスト教倫理の強い影響下…

錯綜する「女らしさ」

先日、友人が家に遊びに来た。彼女は大変カワイイ女子(ヘテロ)である。性格や仕草もカワイイが、それ以上に顔がカワイイ。しかも美容関係の仕事に就いているので、カワイサを際だたせる術も持っている。もちろん、私の友人の中でも1,2を争うモテ女子で…

尊厳死とジェンダー

kanjinaiさんのエントリ「女性が安楽死させられる国アメリカ」にコメントを書いたが、本を見つけたので引用。社会学がわかる。 (アエラムック (12))出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 1996/02メディア: ムック購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ…

子産みモノ

柄本三代子は出産の医療化による妊婦管理について、1999年の『女性学年報』で論じた際、「抵抗する素人」として、出産をテーマにした漫画を取り上げている。以下は内田春菊『私たちは繁殖している』への言及である。私たちは繁殖しているイエロー (角川文庫)…

女性が安楽死させられる国アメリカ

噂には聞いていたが、そのことを書いた文献を読む機会があった。これは、日本ではほとんど話題になっていないのではないだろうか。以下、下記の書物『女性とジェンダーの心理学ハンドブック』から引用。女性とジェンダーの心理学ハンドブック作者: ローダ・K…

フランスは産んでいる

来週の日曜日夜ですが、NHKBS で、フランスの少子化対策のレポートがあるようです。地球特派員2007 フランスは産んでいる 〜出生率V字回復の現場から〜 BS1 5月13日(日) 後10:10〜11:00http://www.nhk.or.jp/bs/tokuhain/

トオマス・マン『ヴェニスに死す』

ヴェニスに死す (岩波文庫)作者: トオマスマン,Thomas Mann,実吉捷郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2000/05/16メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 21回この商品を含むブログ (28件) を見る 古本屋に入ると、100円で売っていた。kanjinaiさん(http://d.h…

きらっといきる

今週の土曜日・5月12日(夜7時〜7時29分)、NHK教育テレビ「きらっといきる」に、倉本智明さん(社会学、障害学)が出演なさるそうです。 見( み )えないことはなぜ「障害( しょうがい )」ですか? 〜視覚障害( しかくしょうがい )・倉本智明( く…

マルクス・アウレーリウス『自省録』の生命論

人間の遺伝子操作や、脳改造や、生延長などの方向に、現代医学はどんどん突き進んでいる。その最先端を走っているのは米国であるが、その米国ですら、レオン・キャスらをはじめとする保守派の生命倫理学が勢いを増してきて、これらのトレンドを再考しようと…

仏教と不可知論

仏陀のいいたかったこと (講談社学術文庫)作者: 田上太秀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2000/03/10メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 16回この商品を含むブログ (8件) を見る 当時、「来世はあるか」「来世に生まれ変わりはあるか」「善悪の果報は来世に…

ヴェネツィアに死す

ヴェネツィアに死す (光文社古典新訳文庫)作者: トーマスマン,Thomas Mann,岸美光出版社/メーカー: 光文社発売日: 2007/03/01メディア: 文庫 クリック: 10回この商品を含むブログ (25件) を見る 『ヴェニスに死す』は、最初に岩波文庫版で読んだ。kanjinai …

非モテの男はモテモテになりたいの?

モテについての自分のエントリーへのみなさんの感想を読んでいて、ふと思ったのだが、「非モテ」という自己認識をしている男子は、モテについてどういう意識をもっているのだろう?モテたい、というときに、「許容できる相手なら誰でもいいから恋愛を経験し…

諸富祥彦『ずっと彼女がいないあなたへ』

モテ論を継続して読んでいる。諸富のこの本も読んでみた。ずっと彼女がいないあなたへ作者: 諸富祥彦出版社/メーカー: WAVE出版発売日: 2003/10/16メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 99回この商品を含むブログ (24件) を見る著者は臨床心理学専攻。私より…

カチャ・クルマン『カチャ・クルマン 32歳』

本屋さんで「産まないって、決めたわけじゃなくて…」という表紙のコピーが気に入ったので、買ってみた。ドイツ版『負け犬の遠吠え』とのこと。カチャ・クルマン32歳―産まないって、決めたわけじゃなくて…作者: カチャ・クルマン,たかおまゆみ出版社/メーカー…

トーマス・マン『ヴェニスに死す』再読

トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す (新潮文庫)作者: トーマスマン,Thomas Mann,高橋義孝出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1967/09/27メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 21回この商品を含むブログ (40件) を見るトーマス・マンの『ヴェニスに死す』は、ヴィ…

ベーシック・インカム

昨日、東京と大阪で以下のような行進があったようだ。不安定生活限界だ フリーターら「生存メーデー」叫ぶ 生きさせろ――。フリーター、日雇い派遣労働者、障害者、ホームレス、生活保護の受給者など、低収入で不安定な生き方を強いられているさまざまな立場…

新メンバー

本日より、id:font-daさんがgordiasのゲストメンバーとなりました。↓

やりまくらないでもフェミニスト

友人と、パット・カリフィア(アメリカのレズビアン・フェミニスト。SM愛好家で70年代からフェミニズム内で、フェミニズムの不正を告発する、というスタイルをとっていた。)『パブリックセックス』を読んでいるときに、「非一対一(アン・モノガミー)」とい…