2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「脳死は一律に人の死」なのか?

衆議院で、臓器移植法改正案の審議が始まるようです。そして早ければ、短期で採決に移るとの報道がありました。提案されている改正案は、中山案(旧町野案→旧河野案→修正)、斉藤案(森岡杉本案→小児科学会案→修正)の2案です。このうち、現在優勢である中…

「きけわだつみのこえ」から聞こえてくる声

きけ わだつみのこえ―日本戦没学生の手記 (岩波文庫)作者: 日本戦没学生記念会出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1995/12/18メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 43回この商品を含むブログ (55件) を見る『新版・きけわだつみのこえ』は、95年に新しくテキ…

DPI日本会議神奈川大会

6月9日〜10日、横浜で開催されるようです。私も行こうかなと思っています。 http://www.dpi-japan.org/ 第23回 DPI日本会議全国集会神奈川大会のご案内 ― 私たちの権利条約!新しい権利の時代の幕開けを! ― DPI日本会議では、第23回全国集会(総会…

「パラダイス・ナウ」関西で上映

東京ではいち早く公開されていた映画「パラダイス・ナウ」が、関西でも上映されるとのことである。ぜひ、見てみたい。6日にはアラブ文学研究者の岡真理さんのトークショーも予定されているようだ。 関連情報:「映画:パレスチナ若者の苦悩を描いた「パラダ…

道徳教育必要ない

今朝の東京新聞の一面記事。山崎正和さんが、道徳教育を学校カリキュラムに取り入れることに否定的見解を示したとのこと。 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007042790080734.html「道徳教育必要ない」 山崎・中教審会長 文部科学相の諮問機関・中央教…

ウェブに「他者」は現われるのか?

kanjinaiはgordiasの主催者のひとりとして、いままで何度かコメントを削除してきた。そのうちの一件の削除に関して、コメントで渡邊良樹さんという方が違和感を唱えられた(削除されたコメントは別の方のものである)。そのコメントの中で、下記の部分は、改…

エロスと倫理学

藩金蓮さんのブログは前にも紹介したが、今回のエントリもなかなか興味深い。 「あなたしか知らない女」 http://d.hatena.ne.jp/hankinren/20070425#p1 このようなエロスの奔流に対して、倫理学はおそらく何もまともには応答できないだろう。私はそこに学問…

暴走する九鬼周造先生

私が真の哲学者に感じるのは、一種の「暴走感覚」だ。ニーチェの暴走感覚はまた格別だが、フロイトやフーコーにもそれを感じる。日本では、なんと言っても九鬼周造だろう。私は、日本の哲学者では彼にいちばん才能を感じるのだが、それは私が九鬼の暴走に惚…

性と暴力のアメリカ

性と暴力のアメリカ―理念先行国家の矛盾と苦悶 (中公新書)作者: 鈴木透出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2006/09メディア: 新書 クリック: 19回この商品を含むブログ (52件) を見る GWあたりに読んでみようかと思っています。 斎藤美奈子さんの書評。…

朝日夕刊に青い芝の会

関西だけの連載かもしれないが、4月23日付朝日新聞の夕刊の連載「ありのまま生きて(6)」に、青い芝の会*1が登場している。副題は、「反差別 過激と言われても」。記事は、7割がた横田弘さん(青い芝神奈川県連合会長)のインタビュー。 青い芝の会は7…

創造説は見えすいた嘘、か?

たまたま読んでいた本に、次のような会話があった。 功刀(由紀子):社会的な受け入れ体制と科学者の積極的な努力がなければ、誤った考え方や偏見がいつまでも社会にはびこることになりますね。 赤松(良子):もう一つ教育の問題も大切です。ところによっ…

いまどきの女と男

kanjinai さんのエントリーに関連した連載を読んだ。オーマイニュースの記事で、記者の方は kanjinai さんと同世代である。特集 http://www.ohmynews.co.jp/feature/5?member_id=8009自立した女性、支える男性〜亀山早苗コラム(12)〜 http://www.ohmynew…

「33個」目の石−−バージニア工科大事件続報

バージニア工科大学事件の追悼がキャンパスで行なわれているが、キャンパスに置かれた犠牲者追悼のための「石」に、33個目の石、つまり容疑者のチョ・スンヒのためのものが追加されたとのことである。Associated Press の Matt Apuzzo は次のように書いて…

安倍首相の慰安婦問題への責任と反省とは?

安倍首相がニューズウィークとウォール・ストリート・ジャーナルに「慰安婦」問題に関しての「責任」問題を語ったらしい。毎日新聞による安倍発言の要旨 慰安婦の方々に人間として心から同情する。そういう状況に置かれたことに、日本の首相として大変申し訳…

バージニア工科大学事件とアメリカ映画

バージニア工科大学事件の犯人チョ・スンヒが、韓国映画「オールドボーイ」の影響を受けているのではないか、ということをニューヨーク・タイムズが報道して英語世界では話題になっている。 (ヘラルドトリビューン版) http://www.iht.com/articles/ap/2007…

On Faith

On Faith は、Newsweek 誌と Washington Post の編集者二人が共同で運営しているサイトである。米国宗教界のオピニオンリーダーたちがパネリストになり、さまざまな問題について積極的に発言している。読者のコメントも書き込めるようになっているのが特徴。…

「加担する」とは何をすることなのか

先のエントリーで、「「間接的ではあろうが、私は他人を見殺しにすることに加担した」と言えるであろうか」と問いかけた。それに対して、次の3つの意見がみなさんより出てきた。(1) 加担したと言える。 (2) 加担したとは言えない (3) よく分からな…

好井裕明『差別原論』(平凡社新書)

以前kanjinaiさんが書かれたエントリ「社会学と「生き方としての学問」」に関する類書が出版された。新書367差別原論 (平凡社新書)作者: 好井裕明出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2007/04/10メディア: 新書購入: 2人 クリック: 147回この商品を含むブログ (2…

サルトル的「責任論」

本来なら、『実存主義とは何か』を引用すべきだが、あいにく手元にはないので、以下より引用。図解雑学 サルトル (図解雑学シリーズ)作者: 永野潤出版社/メーカー: ナツメ社発売日: 2003/08メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 145回この商品を含むブログ (…

ホームレスの人を助けなかった私

前エントリーでは、搦め手から迫ろうと思ったが、うまく成功しなかったので、今回は正面から行きます。これは、x000000000さんのエントリーに発する論争を腑分けするための私なりの第一歩の問いです。x000000000さんは遠いところにいる人々をテーマにしてい…

筑摩書房の新刊(5月)

http://www.chikumashobo.co.jp/comingbook/ 哲学関連書も何冊かありますね。『高校生のための現代思想エッセンス ちくま評論選』なんていう本も。 個人的には、阿満利麿さんの『仏教と日本人』(ちくま新書)が気になります。

ホームレスの人を助けるべきか

x000000000さんのエントリー「「本当は、できるでしょう?」の原初的風景」(2007年4月9日 http://d.hatena.ne.jp/gordias/20070409/1176086019)が、hatena村で異様な反響を呼んでいるようである。それらの反響は、どれもたいへん興味深い。x00000000…

山本義隆さんの新著

『磁力と重力の発見』の山本義隆さんの新著が、まもなく発売されるようですね。科学史や、ヨーロッパ思想史に関心のある方は、要チェックの本ではないでしょうか。一六世紀文化革命 1作者: 山本義隆出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2007/04/17メディア: …

女であることとセックス

たまたま読んだ、藩金蓮さんのエントリーが非常に面白かった。この方は、「AVを見る関西在住三十路女」とのことだが、自省的な深まりは哲学的な素質を感じる。たとえば、下のリンクなど。タイトル、内容はアレだが、とくに後半が読ませる。私は感動しまし…

Web評論誌「コーラ」

創刊号が発刊されたようです。要注目! http://sakura.canvas.ne.jp/spr/lunakb/index.html私は、広坂朋信さんが書かれた「「嫌倫家」末木文美士氏への違和感――『仏教vs.倫理』をめぐって」が非常に面白かったです。

人を責めるのはよくないのか?

私の投稿した記事「「本当は、できるでしょう?」の原初的風景」に関して、さまざまな反応をいただいている。それはそれで、非常に面白い。その上で言えば、「自責としてならよいが、他人の責任を追及するような言い方はいかがなものか」という言い方が複数…

宮台真司さん、モテを語る

幸福論―“共生”の不可能と不可避について (NHKブックス)作者: 宮台真司,鈴木弘輝,堀内進之介出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2007/03メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 43回この商品を含むブログ (64件) を見る 三人の社会学者による鼎談。電車…

講座「不安社会ニッポン」をどう生きるか

NPO法人 PARC の自由学校で、興味深い内容の講座があるようです。http://www.parc-jp.org/main/a_fs/kouza/2007/14/index_html http://d.hatena.ne.jp/parcfs2007/20070302 講師陣が注目ですね。杉田俊介さん、生田武志さん、雨宮処凛さん、赤木智弘さんら、…

モテとはひとりの女を大切にすることである

モテ/非モテということが、男子のあいだで話題になっているようだ。これについては、人生の先輩として言いたいことがいろいろあるので、少しだけ書く。モテは、「ちょいモテおやじ」みたいに、いろんな女にちやほやされて、性的な視線を送られることという…

ペットブームの光と影

http://www.tv-asahi.co.jp/earth/ テレビ朝日系列で、15日・日曜日の夜(23:00-23:30)に、遺伝子組み換え生物の特集があるようです。遺伝子組み換えで体が光るようになったメダカは、以前、NHKも特集していましたが。 参考BBCの記事 http://news.b…