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NHKBS受信料強制徴収は合法との判決!?

堺市で、NHKのBS放送の受信料を払う必要がないかどうかで争われていた裁判で、大阪地裁堺支部は、徴収は合法であり、受信料は払う義務があるとの判断を示したらしい。この判決はほんとうにこれでいいのか? ケーブルテレビを視聴する堺市の男性(40)…

ジーザスクライスト・スーパースター

ジーザス・クライスト・スーパースター [VHS]出版社/メーカー: CICビクター・ビデオ発売日: 1993/04/21メディア: VHS購入: 2人 クリック: 79回この商品を含むブログ (12件) を見る訳あって、ノーマン・ジェイソン監督の名作ロックオペラ映画『ジーザスクライ…

編集者は「邪馬台国」をどう断るか

『いける本・いけない本』第7号というミニコミ誌を眺めていたら、タイトルのようなエッセイを見つけた。著者は、元講談社の編集者、鷲尾賢也さんである。編集者をやっていると、様々な持ち込み原稿が殺到するが、そのなかでもいちばん多いのは「邪馬台国」…

西田幾多郎の生命の哲学

論文書きのために、次の本を読んだ。西田幾多郎の生命哲学 (講談社現代新書)作者: 檜垣立哉出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/01/19メディア: 新書購入: 3人 クリック: 43回この商品を含むブログ (28件) を見るなかなか面白かった。西田は、『善の研究』…

オウム真理教は仏教ではない?

『朝日新聞』大阪版、12月21日朝刊に、「シルクロード・奈良国際シンポジウム2007」という催しの記録が一面全面を割いて紹介されている。発言者の話はそれぞれ面白いが、ひとつだけ「?」となった発言があった。それは榎本文雄大阪大学教授のものだ…

大阪府立大学のシンクタンク化

大阪府知事選に立候補した橋下徹氏曰く、 府立大学をシンクタンク化して連携を取りたいと思っていますが、民間からひくてあまたになる組織にしたい。 http://zakzak.co.jp/gei/2007_12/g2007121222.html 要するに、大学を潰して、仕事の注文請負で生計を立て…

大佛次郎論壇賞とタバコ

12月16日の朝日新聞朝刊に、「第7回 大佛次郎論壇賞」の発表と講評ページがあった。今年の論壇賞は『和解のために』であったが、私が注目したのは、その選考風景の写真である。長い机に十名ほどの選考委員のお偉いさんたちが座っているが、その机の中央…

戦後民衆精神史

現代思想2007年12月臨時増刊号 総特集=戦後民衆精神史出版社/メーカー: 青土社発売日: 2007/12メディア: ムック購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (11件) を見る『現代思想』臨時増刊号が、「戦後民衆精神史」という特集をやっている。戦後の思…

アドルノの否定弁証法講義

否定弁証法講義作者: アドルノ,細見和之,高安啓介,河原理出版社/メーカー: 作品社発売日: 2007/11/23メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 16回この商品を含むブログ (7件) を見るアドルノの大著『否定弁証法』への入門的位置づけにあたる本。アドルノが19…

意識と〈私〉

なぜ意識は実在しないのか (双書 哲学塾)作者: 永井均出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/11/06メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 77回この商品を含むブログ (50件) を見る読了しました。とても刺激的で面白い本だと言える。テーマは永井さんがずっと…

睡眠の本

眠りの悩み相談室 (ちくま新書)作者: 粂和彦出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/06メディア: 新書 クリック: 3回この商品を含むブログ (7件) を見る睡眠とは何かについて、やさしく書かれていて、いろいろ参考になった。睡眠不足で悩んでいるときでも、…

『哲学の誤読』入試問題の哲学的読み

哲学の誤読 ―入試現代文で哲学する! (ちくま新書)作者: 入不二基義出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/12/01メディア: 新書購入: 8人 クリック: 95回この商品を含むブログ (37件) を見る入不二基義さんの新刊『哲学の誤読:入試現代文で哲学する』は、…

ヤン・パトチカという哲学者

『思想』12月号が、チェコの哲学者、ヤン・パトチカの特集を組んでいる。パトチカは、1977年に、チェコの警察による過酷な訊問を受けて、70歳を目前に死んだとのこと。この特集を読むまで、私はこの哲学者についてまったく知らなかった。亡命するこ…

2007年の3冊

G★RDIASでも、2007年の3冊というエントリーをやってみることになりました(3冊でなくてもOK)。(1)加藤秀一『〈個〉からはじめる生命論』〈個〉からはじめる生命論 (NHKブックス)作者: 加藤秀一出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2007/09/27…

少女売春への罠:英国

BBCによると、英国で、イケメン少年をおとりに使って、少女を売春に引き入れる「インターナル・トラフィッキング」という手法が問題になっているとのこと。よくある手法は、12歳前後の少女に、イケメンの10代の男の子が近づいて、ボーイフレンドっぽ…

『観念的生活』と哲学者

観念的生活作者: 中島義道出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/11/29メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (21件) を見る中島義道さんの新著である。ほんとに、本を出しすぎではないのか? 本人も著書中で書いているが、自分で…

ネット書籍サービス

以前から、このブログでも、部屋にたまる一方の書籍をどうすればいいかということが話題になっていた。引っ越しのときにたいへんだし、下手すると寝る場所もなくなる。古本屋に売るのもしのびない・・・。と思っていたら、中経出版社というところが、「ネッ…

1歳男児から48歳と46歳への腎臓移植

もりけんさんのところのサイトで、15歳未満の子どもからの、心臓停止後の腎臓移植のリストが掲載されている。心臓停止後と言っても、ほとんどは人工呼吸器を付けてほぼ脳死状態で心臓が動いている状態から、呼吸器を切って、心臓が止まるのを確認してから…

脳科学倫理を問いなおす

脳神経倫理についての以下のイベントがあります。興味深いテーマですし、関心ある方はぜひ参加されてはいかがでしょうか? 「生命倫理政策研究会」・第91回くすり勉強会の共催シンポジウム ■日 時 : 2007年12月22日(土)13:30〜18:30 場 所 : 共立薬科…

『医療倫理と合意形成』

医療倫理と合意形成―治療・ケアの現場での意思決定作者: 吉武久美子出版社/メーカー: 東信堂発売日: 2007/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (2件) を見る医療倫理の基本原則の一つである「インフォームド・コンセント」の限界…

ロボットとの愛とセックス

Love and Sex with Robots: The Evolution of Human-Robot Relationships作者: David Levy出版社/メーカー: Harper発売日: 2007/11/01メディア: ハードカバー クリック: 115回この商品を含むブログ (7件) を見る以前のエントリー「女性型ロボットへの性的欲…

英語の支配の件

北海道大学の国際集会で感じたことがある。いま、応用倫理関連の共通語は英語である。だから私もずっと英語の勉強は続けている。また英語が共通語になっているおかげで、学会に来ていた欧州や台湾やアフリカの人たちともコミュニケーションできるというのは…

生命学研究会2

生命学研究会の第2回目の告知です。締め切りは12月31日です。詳しくはこちらをご覧ください。 ↓ http://www.lifestudies.org/jp/kenkyukai02.htm

パーソン論と障害者

北海道大学で開かれている応用倫理国際集会というのに行ってきた。2日間ずっと英語漬けだったので頭がパーになってるが、気づいたことをひとつだけ。英語圏からの学者たち(白人男性がほとんど)のあいだでは、「自己意識と理性ある者のみが人格であり生き…

『なぜ意識は実在しないのか』

なぜ意識は実在しないのか (双書 哲学塾)作者: 永井均出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/11/06メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 77回この商品を含むブログ (50件) を見る永井均さんの新刊を入手。パラパラと全体を読んでみた。ある意味、非常にシャ…

『マックス・ヴェーバーの哀しみ』

マックス・ヴェーバーの哀しみ―一生を母親に貪り喰われた男 (PHP新書)作者: 羽入辰郎出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2007/11メディア: 新書購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (18件) を見るこれはなかなかの問題作だろう。私はヴェーバーの…

女性型ロボットへの性的欲望の未来

知らないうちに、女性型ロボットがすごいところまで進化している。しかしどうして女性型ロボットが進化するのか。そのほうが売れると見ているのか。開発者の性的欲望がそうさせるのか。ジェンダーの視点から見たらどうなるのか。これは阪大で作られたもの。…

『ウェブ時代をゆく』

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)作者: 梅田望夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/11/06メディア: 新書購入: 91人 クリック: 724回この商品を含むブログ (1191件) を見る梅田望夫さんの新刊を入手。パラパラと眺めてみた。ま…

エンハンスメント:ドイツからのレポート

エンハンスメント―バイオテクノロジーによる人間改造と倫理作者: 生命環境倫理ドイツ情報センター,松田純,小椋宗一郎出版社/メーカー: 知泉書館発売日: 2007/11メディア: 単行本 クリック: 13回この商品を含むブログ (8件) を見るエンハンスメントとは、人間…

ニューロエシックス学会

日本生命倫理学会に久々に出席した。その分科会のニューロエシックスの発表を聞いて、いろいろと新しい情報を入手した。この分野のインパクトは、なかなか刺激的である。夜にホテルでニューロの夢を見てしまった。2008年に、米国でニューロエシックス学…