哲学

2ちゃんねるで辻説法

荻上式BLOG経由で、知った話題。↓ 哲学で博士号取る予定の俺が、どんな質問にも哲学的に答えるhttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-185.html 哲学科の院生が、4時間以上にわたって、2ちゃんねらーと一問一答している記録。*1気の効いた答えが多くて…

澤瀉久敬『医学の哲学』

ある方に勧められ、澤瀉久敬さんを読んでみようと思っている。私は恥ずかしながら初耳だったのだが、デカルトやベルクソンなど、フランス哲学の研究者であったようだ。そして、注文した本がこれ。ちょうど、誠信書房からオンデマンド版が出されているようだ…

女性が哲学に惹かれない(らしい)のはなぜ?

これは古典的な問いである。大学進学率が男女半々くらいになってきて、文系諸学科では女性の比率がむしろ高くなってきているが、心理学、社会福祉学、言語学などに比べて、哲学は女性から人気がない。その理由としては、以下が考えられる。(1)概して女性…

ドゥルーズ『記号と事件』――マイノリティについて

記号と事件―1972‐1990年の対話 (河出文庫)作者: ジルドゥルーズ,Gilles Deleuze,宮林寛出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2007/05/01メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 92回この商品を含むブログ (78件) を見るアントニオ・ネグリの「どうすればマイノ…

マルクス・アウレーリウス『自省録』の生命論

人間の遺伝子操作や、脳改造や、生延長などの方向に、現代医学はどんどん突き進んでいる。その最先端を走っているのは米国であるが、その米国ですら、レオン・キャスらをはじめとする保守派の生命倫理学が勢いを増してきて、これらのトレンドを再考しようと…

仏教と不可知論

仏陀のいいたかったこと (講談社学術文庫)作者: 田上太秀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2000/03/10メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 16回この商品を含むブログ (8件) を見る 当時、「来世はあるか」「来世に生まれ変わりはあるか」「善悪の果報は来世に…

ベーシック・インカム

昨日、東京と大阪で以下のような行進があったようだ。不安定生活限界だ フリーターら「生存メーデー」叫ぶ 生きさせろ――。フリーター、日雇い派遣労働者、障害者、ホームレス、生活保護の受給者など、低収入で不安定な生き方を強いられているさまざまな立場…

暴走する九鬼周造先生

私が真の哲学者に感じるのは、一種の「暴走感覚」だ。ニーチェの暴走感覚はまた格別だが、フロイトやフーコーにもそれを感じる。日本では、なんと言っても九鬼周造だろう。私は、日本の哲学者では彼にいちばん才能を感じるのだが、それは私が九鬼の暴走に惚…

「私」おばけのフッサール

フッサールはドイツ(オーストリア)の哲学者で、「現象学」の創始者。20世紀の哲学や社会学に大きな影響を与えた。その最晩年の主著が、この『デカルト的省察』である。デカルト的省察 (岩波文庫)作者: フッサール,浜渦辰二出版社/メーカー: 岩波書店発売…

社会学と「生き方としての学問」

友人から次の本を紹介されたので、入手してみた。非常に興味深い本であった。高齢化社会と日本人の生き方―岐路に立つ現代中年のライフストーリー作者: 小倉康嗣出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会発売日: 2006/12/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1…

哲学のスタートラインに立つ

「生命学とはなにか」(http://www.kinokopress.com/civil/0802.htm)でも触れたが、私は自分のことを「生命学者」だとはまったく思っていない。私は、自分のことを「哲学者」だと思ってきたし、最近とみにその感は強くなってきている。生命学を開発しつつ、…

「生命学」という発想について

kanjinaiによる「生命学とは何か」という論文が、4月1日に刊行されました。生命学とは、自分をけっして棚上げにすることなく、生命について深く考え表現しながら、生きていくことです。「生命学」という言葉を発案してからはや20年、ようやくここまで言…

シュライエルマッハーの怒濤の生命論

一昨日もシュライエルマッハーについて紹介したが、今日もその続き。(一昨日のはこれ:http://d.hatena.ne.jp/gordias/20070402/1175515159)独白 (岩波文庫)作者: シュライエルマッハー,木場深定出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1995/12/18メディア: 文…

シュライエルマッハーの生命論と「共鳴する死」

ちょいマイナーな神学者・哲学者のシュライエルマッハー(1768〜1834)の『独白』という本が、岩波文庫より刊行されている。独白 (岩波文庫)作者: シュライエルマッハー,木場深定出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1995/12/18メディア: 文庫購入: 1…

シュレーディンガーの生命観とは

エルヴィン・シュレーディンガーは、知る人ぞ知る量子力学の大家(「シュレーディンガーの猫」の人)だが、哲学的にも興味深いものをいろいろ書き残している。以下は、この本からの引用。わが世界観 (ちくま学芸文庫)作者: エルヴィンシュレーディンガー,橋…