サルトル的「責任論」
本来なら、『実存主義とは何か』を引用すべきだが、あいにく手元にはないので、以下より引用。
- 作者: 永野潤
- 出版社/メーカー: ナツメ社
- 発売日: 2003/08
- メディア: 単行本
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サルトルは、自分の行動を選ぶことは、自分個人だけの問題ではなく、人類全体の問題だ、と主張する。たとえばある人が結婚を選択したとする。それは、人類全体をほんの少し、一夫一婦制の方向に進めたことになる、とサルトルは言う。
私は、「私とは〜である」ということに責任をもっているだけではなく、「人類とは〜である」ということにも責任をもっているのである。彼はここで、自分の行動は自分だけの問題だ、という個人主義を否定している。(p.128)
これがサルトルの思想の1つの核を射抜いているとして、確かにナイーブな感じは否めないし、言い直したいところもいくつかある。しかし、私にとってこうした考えが原点にあることは間違いない。ここから、どのように「責任論」を組み立てていくか。
(追記:孫引きですみません)