経済財政白書、「負の所得税」構想を提案

格差是正へ支援、経済財政白書が「負の所得税」など提言
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070807it03.htm

 内閣府が7日公表した2007年度の年次経済財政報告(経済財政白書)は、格差是正のため低所得者層を支援する新たな制度が必要だと提言した。
 日本経済が成長し、所得水準が上がっても、格差は拡大傾向にあると分析し、具体策として、所得税を直接減額する「税額控除」と社会保障給付制度を組み合わせた「負の所得税」と呼ばれる仕組みを挙げた。税と社会保障を合わせ、高所得層から低所得層に所得を移していく必要性も指摘した。
(記事は一部のみ転載)

負の所得税とは、公的扶助政策と課税政策とを合わせた構想で、簡単に言えば、所得が低く税金が取れない者に対し、課税額まで一定割合で給付を行うものである。給付のことを「負の所得税」と呼んでいる。
これは、いわゆる小さな政府を志向したとされる経済学者のミルトン・フリードマンらの学派が考えたものであり、大きい政府を志向するとされる左派には受けが悪い*1。しかし、私自身は、問題点はいくつかあるとはいえ、フリードマンハイエクからは自由に関して学ぶべきところが多々あると思っている。ネオ・リベラリズムに行かないフリードマンらの「使い方」は、考えられてよい。

選択の自由―自立社会への挑戦 (日経ビジネス人文庫)

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資本主義と自由 (1975年)

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隷従への道―全体主義と自由

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*1:この「小さな政府/大きい政府」という二項対立じたい、どうしたものかと常々思うが。