男は女と同じくらいおしゃべりだ

7月5日発売の米国雑誌「TIME」に、「男は女と同じくらいおしゃべりだ」という記事が載っている。これはこの週の科学誌「SCIENCE」に掲載された論文を紹介したものだ。それによれば、大学生の男女の服に隠しマイクを付けてもらって、ランダムなタイミングでしゃべりを録音し、一日にどのくらいの単語をしゃべるのかを推測してみたのだが、その結果は、女:16215語、男:15669語、という結果になった。この差は、ほとんど誤差範囲内である。

A team led by Matthias R. Mehl, an assistant professor of psychology at the University of Arizona, came up with the finding, which is published in Friday's issue of the journal Science. The researchers placed microphones on 396 college students for periods ranging from two to 10 days, sampled their conversations and calculated how many words they used in the course of a day.

The score: Women, 16,215. Men, 15,669.

The difference: 546 words: "Not statistically significant," say the researchers.
http://www.time.com/time/health/article/1,8599,1640325,00.html

これまでは、一日にしゃべる単語数は、女が20000,男が7000と言われていて、それが多くの本で紹介されていたが、実はそのデータを裏付ける研究はどこにもなかったらしい。著者たちは、この「20000vs7000」を都市伝説だったとしている。

要するに、「女のほうがおしゃべり」というのは嘘でした、ってことですね。

これは記事には書いてないけど、認知心理学によれば、女は地図を読めないというのも厳密には嘘で、女は地図の目印をたよりにして男と同じくらい地図は読めるというのが正しい。女が苦手なのは、目印のまったくない道だけの地図の解読と、3D物体の脳内回転。

男はこう、女はこう、っていう通俗本は、やっぱり信じない方がよいみたいですね。