中島義道『「死」を哲学する』

「死」を哲学する (双書 哲学塾)

「死」を哲学する (双書 哲学塾)

中島さんの新著を入手した。このシリーズでは、他に、山内志朗の『〈畳長さ〉が大切です』をパラパラと読んだところである。双書哲学塾というシリーズなのだが、きわめて薄い本ばかり。岩波書店は、重厚本路線は捨てたのだろうか。このシリーズは私の知り合いや同業者ばかりが書いているから、いちおうチェックしておかないといけないわけだが、うーんその必要あるのかなという気もしてきた。

いずれにせよ、中島さんのこの本は読んでおくことにする。死は言語が作り出した虚妄であるという路線の話なのかな。でも最後のほうでは、死の新たな意味づけみたいなことも口走っているし、どうなんだろう。もっと本格的な死論かと思っていたが、そうでもなさそうだ。やっぱりこのシリーズではそういうのは無理っぽい。あとは永井均さんがどのくらいのユニークなものを書いてくるのかというところでしょう。