地主に課税すると都会から緑が消える!?

和光市議会議員の松本たけひろさんのブログで、地主に重課税すると、地主はその土地を手放し、マンションなどの開発が始まって、都会から緑が消えるという主張が載っている。

東上線沿線のケヤキの大木はほとんど地主の屋敷林にあります。のびのびと高くそびえる巨木は大地主の庭にしかありません。彼らを税制などから虐待しすぎると、それらは伐採されて、建売住宅の乱開発が始まります。

世の中には相続税を100パーセントにしろ、とか金持ち重課は平等だ、と叫ぶ人がいます*。気持はわかります。私も「無産者」ですから。
しかし、はたして敵はお金持ちなんでしょうか。お金持ちがいなくなれば、屋敷林はほとんど姿を消します。一部の地主は、その思いは分かりませんが、確かに巨木の守護者という側面があるのです。

http://ameblo.jp/takeyan/entry-10009300179.html

たしかにそのように言われると、そのとおりのような気もする。しかし、だからと言って、地主などの金持ちから多額の税を取ってはならない、というふうになるかというと、そのあたりが考えどころだろう。

一方において、屋敷の庭で立派なケヤキを(結果的に)保全してくれている金持ちがいて、他方において、寝る家のない人や金がなくて病院に入院できない人がいる、というこの状態をどうすればいいのか。

一方から他方に財を再配分し、後者の人々を助けると同時に、ケヤキを都心から消滅させるほうが、弱者に優しい政治だ、ということになるのだろうか。もちろん両方守れればいちばんいいが、どうすればそれができるのか。そもそも都心の緑の話は、松本さんの言うような視点で捉えられるのか。

例によって、私にはいまのところ答えなし。