雨宮処凛さんの新著
- 作者: 雨宮処凛
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2007/03/13
- メディア: 単行本
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闘いのテーマは、ただたんに「生存」である。生きさせろ、ということである。生きていけるだけの金をよこせ。メシを食わせろ。人を馬鹿にした働かせ方をするな。俺は人間だ。(p.10)
生命倫理学では、「生命の神聖性」(Sanctity of Life)と「生命の質」(Quality of Life)という先鋭的な対立があるとされる。しかし、雨宮さんが「生きさせろ!」という可能性に賭けて声を大にするとき、もちろん「ただ生きているだけを達成させること」を主張しているのではない。「人を馬鹿にした働かせ方をするな」と言うぐらいだから、「当たり前に認められてよい」*1レベルの個人の生を社会は無条件に肯定せよ!ということなのか。だとすれば、SOLとQOLは対立しない、むしろ個人のQOL(「生活」の質)を社会が高めるという視点で、SOLと両立し得るのではないか、そんなふうに感じた。
雨宮さんのブログ「すごい生き方」
http://www.sanctuarybooks.jp/sugoi/blog/
<参考>
- 作者: ヘルガクーゼ,Helga Kuhse,飯田亘之
- 出版社/メーカー: 東信堂
- 発売日: 2006/06
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- 作者: アマルティア・セン,池本幸生,野上裕生,佐藤仁
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1999/07/15
- メディア: 単行本
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