お父さんに会いたい 〜アメリカ・崩れる人工授精の匿名性〜

 本日の夜 10:10〜11:00 、BS1で放映です。

http://www.nhk.or.jp/bs/bsdoc/

 人工授精で生まれた子どもが100万人を突破したともいわれるアメリカで、遺伝上の父親や異母兄弟と出会い“血を分けた家族”としての交流を続ける人々が年々増加している。これまで人工授精に関しては、精子提供者ドナーのプライバシーを守る匿名性が原則とされてきた。しかし、親や兄弟を知りたいという子どもの強い思いと、自分の精子から生まれた子どもに責任を果たしたいという父親の願いがこの原則を崩しつつある。その新しい流れをうみだしているのがインターネット。精子の提供者と人工授精児が情報を寄せ合い、血縁者を捜すためのサイトが全米で注目されている。掲示板にドナー番号や個人情報を投稿して互いの存在を知り、実際に父子の対面を果たすケースも少なくない。また、父親と子が絆を築こうと、継続的な交流を続けるケースも出始めた。「本当の父親を知りたい」と訴える人工授精で生まれた子どもたち。彼らは交流から何を確かめ、何を得ようとしているのか。そして、ドナーの匿名性が崩れることで何が起こるのか。番組では、さまざまな家族の交流の現場を丹念に取材しながら人工授精をめぐる新たな動きを見つめる。