江花優子『11時間』

以下の本を注文してみた。

11時間 -お腹の赤ちゃんは「人」ではないのですか-

11時間 -お腹の赤ちゃんは「人」ではないのですか-

小学館のサイトに、詳しい情報がある。

《概要》
 胎児は“人”にあらず──この論理は、日本の刑法において厳然とあり続けている。
 03年12月27日、札幌市東区の道路で会社員男性(当時33才)がハンドル操作を誤り、対向車の前野靖弘さん(仮名・当時29才)に鼻骨骨折などの傷害、同乗していた妊娠8ヵ月の妻・美香さん(仮名・当時28才)に胎盤早期剥離および左手舟状骨折などの重傷を負わせた。事故直後、帝王切開で生まれた女児は11時間後に死亡。死因は交通事故の衝撃によるものだった。女児は「桜子」と命名され、戸籍も存在するものの、05年11月28日、札幌地方裁判所は加害男性を業務上過失傷害罪で禁固2年、執行猶予4年の判決を言い渡す。それは、女児を“人”ではないと決定づけたものだった。
 靖弘さんは娘が“人”と認められる意味をもつ業務上過失致死罪での立件にすべてをかけるが、無残にも打ち砕けることとなった。一方、美香さんは体だけではなく心にも深い傷を残し、精神不安定に陥る。回復を願い静かな日々を送りたい美香さんとの夫婦の溝は深まっていく。
 命は尊い──それは当たり前のこととして、誰しも受け止めているだろう。しかし、当たり前のこと過ぎて、十分に議論することを避けてきたのではないだろうか。この桜子ちゃんの死を通じて、命とは何か。そして命の尊さを訴えかける。

いろいろな意味で、問題作だと思う。人工妊娠中絶の問題にも切りこんでいる模様。
次回の注文時には、以下を購入予定。

人命の脱神聖化

人命の脱神聖化